さしみ海域

くだらない記事を気まぐれで書いています。

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

小説 異界の童

あれは、電車を乗り継ぎ、祖母の家に遊びに行った6歳の夏。 8月になり、身を焦がすような熱い日差しが照りつける日の事だった。 私は、祖母に川に遊びに行くと言い、一人で山の中の小川に歩いた。 山の中は木の葉によって日差しが遮られ、とても涼しく感じ…

短編小説~余命~

平成26年 新潟県 県の東部に位置する林田総合病院では、変わった医者が働いていた。 医者の名前は、上原英明。この病院で10年ほど働いているが、特別医療の腕がいい訳でもなく、見た目もごく普通の医者であった。 しかし、上原には唯一の能力があった。 その…

天使のようなモノ 03

翌日 窓からの景色は昨日とは打って変わって、雲一つない快晴であった。 自室から出ると、リビングの明かりが付いている事に気づいた。 妹はいつも徹夜をしているので、休日は起きるのが遅い。となると、昨日から増えたあいつだろう。 リビングに行くと、ダ…